2014年10月9日木曜日

Lower versus Higher Hemoglobin Threshold for Transfusion in Septic Shock

背景

Septic shockではしばしば輸血が行われているが,輸血の副作用もありどのぐらいの閾値で輸血を行ったほうが良いのか確立されていない。

多施設のRCT

P:ICU入室したSeptic shock症例

E:輸血の閾値が7g/dl(輸血制限群)

C:輸血の閾値が9g/dl(輸血非制限群)

O:90日後死亡

輸血制限群は1単位の輸血(中央値)

非制限群は4単位の輸血(中央値)

死亡率は43% v.s 45%で有意差なし

虚血イベントや重度の副作用などの有害事象の頻度も同程度

 

 

 

2014年10月8日水曜日

A Risk Prediction Score for Kidney Failure or Mortality in Rhabdomyolysis

横紋筋融解症においてRRTの必要性や死亡率を予測するスコアの開発

Retrospective cohort study

11年間2371人の患者

入院から3日以内にCPK 5000IU/L以上

1397例でスコアの開発を行い,残り974人でValidationを行った。

横紋筋融解症の原因や予後はDerivation群とValidation群で同等

8%がRRT施行,14.1%が死亡

RRT施行や死亡に至った症例はコンパートメント症候群や敗血症や心停止後が多かった。

逆にRRT施行や死亡に至らなかった症例は筋炎,運動,痙攣

独立予測因子は年齢,女性,横紋筋融解症の原因,最初のCr・CPK・血清リン,カルシウム,重炭酸イオン値だった。

2014年10月3日金曜日

Goal-Directed Resuscitation for Patients with Early Septic Shock

ARISE trial

背景

EGDTはSSCGのキモだけど,その効果は明らかではない。

方法

51施設の多施設研究,RCT

P: early septic shock

E: EGDT

C: usual care

O: mortality within 90 days after randomization

結果

1600人が登録されて796人がEGDT,804人がusual-careを受けた。

EGDT群の方が最初の6時間の輸液が多く,昇圧剤投与やドブタミン投与・RCC輸血の頻度が多かった。

死亡率には有意差なし(EGDT群18.6% vs. 18.8%)。

臓器支持療法や入院期間にも有意差なし。

the ProCESS trialと同じような結果ですね。

2010年7月29日木曜日

Hands only CPR

最新のNew England Journal of medicine(NEJM Vol. 363, No. 5)に

一般市民によるHands only CPRと従来の人工呼吸+胸骨圧迫を比較したStudyが

2つもでていました。

どちらも全生存率に関しては有意差はなかったようです。

ただCPR with Chest Compression Alone or with Rescue Breathingの論文では

サブグループ解析では心原性心停止患者(15.5% 対 12.3%,P=0.09)と,除細動適応のリズムを呈した患者(31.9% 対 25.7%,P=0.09)ではHands only CPRの方が転帰がよい傾向が見られました。

ガイドライン2010にも影響がでそうな論文ですね。

2010年7月28日水曜日

iPadに蔵書を

iPadを手に入れてから、溜まっていた医学書のほとんどを裁断してScanSnapに取り込んで

PDF化しました。

これでiPadやMacからいつでも医学書が参照できます。

書き込んだりとか勉強はやはり紙媒体の方がやりやすいとは思いますが、いつでもみたい医学書が手元にあるのは便利です。

計90冊ほど取り込んで、計9GBほどでした。

アプリや音楽も入れていることを考えると、64GBモデルを購入して正解でした。

ちなみにiPhoneでみるにはなかなか苦労を要します。

iPhone4のRetina displayなら見やすいのでしょうか。

裁断はFedex kinko’sでやってもらいました。1冊100円でした。

裁断機の購入も検討しましたが、場所もとるためあきらめました。

取り込みは地道にScanSnapでがんばりました。

2010年4月19日月曜日

新生活

新年度になり、勤務先が変わり色々ばたばたしていたため更新もままなりませんでした。
だいぶ時間が空いてしまいましたが、その間にiPadは発売延期になったり、新しいMacbook proが発表になったりしていて(もう少しまっていれば)Apple関連では少しへこみ気味です。

さて新生活でいろいろ状況がかわりましたが、iPhoneは活躍してくれていて、仕事ではM2 plus関連のハンドブックを頻用しています。
私生活では新天地のためMapを使用して散歩のナビにしています。

またぼちぼち更新していきますのでよろしくお願いします。

2010年3月12日金曜日

CDADによるToxic megacolon

CDADと言っても抗生剤投与に伴う軽い下痢から最重症では死亡することもある重症度の幅広い疾患です。

CDAD(Clostridium difficile関連疾患)の最大の合併症は
①Toxic megacolon(中毒性巨大結腸)
②Perforation(穿孔)
です。

Toxic megacolonの時の治療は
メトロダニゾールの点滴静注+VMのNG tubeからの投与もしくは経直腸投与
ですが、手術が必要になることもあります。

手術が推奨されるのは①48~72時間以内に改善がないとき、②穿孔を起こしたとき
だそうです。

またLactic acidosisや高BUN血症、WBC>20000以上は手術になる可能性が高いようです。