2010年1月22日金曜日

脳卒中ガイドライン2009

昨年末に刊行された脳卒中ガイドライン2009を手に入れました。
日本神経治療学会のHPでも閲覧できるようです。

パッとみた中で目を引いたのが①rt-PAの動注療法と②TIAの記載でした。

①動注療法に関しては
『神経脱落症候を有する中大脳動脈塞栓性閉塞においては、来院時の症候が中等 症以下で、CT上梗塞巣を認めないか軽微な梗塞にとどまり、発症から6時間以 内に治療開始が可能な症例に対しては、経動脈的な選択的局所血栓溶解療法が 推奨される(グレードB)。ただし、発症後3時間以内に薬剤投与が可能な患者に 対しては、rt-PA静注療法が第一選択となっていることに留意する。』
となっています。2004とほぼ同様ですが、2007年のMELT japanの結果も踏まえてあり、今後の標準治療になるかもしれません。

②TIAは今回の改訂で初めて独立した項目が設置されました。
救急外来で遭遇する機会の多い疾患なので助かります。
・急性期治療が重要で脳梗塞発症率を有意に下げる
・TIAでも脳梗塞同様に発症機序が重要
ABCD scoreやABCDD scoreは研修医の先生と一緒にいつも確認しています。
あとはMRIを撮影するタイミングですね。拡散強調像で微小梗塞があるかは重要なので、やはり早期にMRIは必要でしょう。

脳卒中は年間300例近く診ているのでこの機会に知識をUpdateしたいと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿