2010年2月22日月曜日

Fisher症候群

Fisher症候群疑いの症例を経験しました。

~Fisher症候群~

①外眼筋麻痺、②失調、③深部反射の低下ないし消失
が3徴。
Guillan-Barre症候群の亜型と考えられており、多くは先行性感染に引き続いて発症。
ギラン・バレー症候群と同じく自己免疫機序によると考えられている。
病変部は末梢神経(脳神経を含む)と考えられるが、なかには脳幹や小脳に病変の存在が示唆される症例もあり。

ガングリオシドGQ1bに対する血中IgG抗体の上昇が特異的。急性期では90%以上の高率で上昇。

*治療
フィッシャー症候群は単相性の疾患であり予後良好。
典型的な症例の場合は経過観察。
血漿交換を施行する場合もあり、またIVIG療法も有効である。しかしRCTはない。
単相性の経過で回復していく疾患であることから、治療法の評価は難しい。
*予後
予後は良好であり、ほとんどの症例は軽快するが、ごく軽度の複視が症状として残存することもある。

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